男性の半年育休ブログ①育休を約半年取る/職場調整のこと、価値観のこと、休み始めの雑感

育休・子育て

もうすぐ娘が生まれるので育休を取る。育休として5ヶ月と、妻の出産準備に2週間ほど有休、合わせて5ヶ月半の休みである。なに、タイトルと違うじゃないか。まぁだいたい半年ってことでいいじゃない。現在は出産直前、2週間の有休期間中である。髭を生やしながらこの記事を書いている。

2023年現在、そんなに長いこと育休を取れる男性も少なく、男性目線での情報発信も少ないということで、具に記録していこうと思う。とはいっても、情報発信、そんな大それたものではなく、日記に近いものしか書けないとは思う。

空いた時間に逐次更新していく。育児に正解はないと思うが、育休の最後には「多分これがベターだった」が自分なりには見えてくると思うので、そのうち総括的な記事も書きたい。

思い切って約半年の育休申請

思い返してみると、職場には結構早くから育休の相談をしており、しかしながら半年の育休について承認を得られるまでには時間を要した。

育休取得の申し出と各種調整

妻の妊娠がわかったのは2月頃。予定日は10月後半ということで、安定期もまだまだ見えない頃だったが、3月末までには職場の上司に育休を取る旨を伝えた。4月の異動などを挟んで、5月頃には職場の会議の中で6ヶ月程度の育休を取る旨を伝えた。それから、何度か地味に育休期間を短縮してくれというような圧力(ごまかし?)を受けたが、外堀を埋めて牽制しながら(直属でない上司やその他職場の人に期間含め育休のことを説明しておくなど)、自分の育休プランについてしかと文書で伝え、9月に自分のための会議を開いてもらい、最終的な合意を得た。

最終的には、終期が年度末になるように育休の期間を5ヶ月と設定した。

業務の引き継ぎについて

自分の業務は誰かに引き取ってもらうことになる。欠員代替の短期アルバイトさんが入る予定ではあるが、一旦は残りのメンバーに全部引き継いでおく必要がある。

4月の人事異動が激しい職場ではあるがロクに引き継ぎを受けたことなく、ちょろっと重要トピックが箇条書きしてあるA4ペーパー1枚のメモ書きなんかを渡されて、受け取った側が1年かけてバタバタしながら車輪の再発明に勤しむみたいなことが横行している現場ではあるのだが、本件は一身上の都合による休業ではあり、ただ権利を行使したまでだ!と言うには申し訳ないので、丁寧な引き継ぎを行った。

私は元々、情報技術の分野に長けていることから、今年度はシステム導入に係る業務をメインでやってきた。当該システムについては私しか知らないことがとにかく多かった。ベンダーの説明書やオンラインヘルプでわかる部分以外の、実務・運用部分をベースに、今まで私が見てきたどの引継書類よりも懇切丁寧な引継書類を作った。数えてみると8ptで20頁以上あった。「虎の巻」みたいなものである。

最後はおかきを配りながら「コレで半年勘弁してください」と冗談めいた挨拶をして、休業に入った。

育休取得に当たって大事にしたこと

育休を取る取らない、取るならどれぐらいの期間取るのか、といった話は全くもって自由な話だが、長い人生において何を優先するのか、もっと言えば20年後に妻と娘とどんな家庭を築いていたいのか、ということは考慮に入れておいたほうが良いように思った。

要はどんな形で、自分と妻の責任の元において築くその家庭に寄与するかということだと思う。育休を取ると収入が減るから、私は仕事をとにかく頑張って金を稼ぐんだ!あるいは、しっかりしたキャリアプランがあり、早く昇進して将来の余裕を生みたい!というのなら、それは一つの家庭の分担の形だと思うので、それもありだと思う。

一方で、育休を取る・取らないの判断基準に「職場に迷惑をかける」あるいは「世間体」とかが入っているのであればそれは一度立ち止まった方がいいし、「職場に迷惑をかけない」ために「家族には迷惑をかけてよい」のであれば、それはとっても馬鹿げていると思った。

私はざっくりした職場でのキャリアプラン、出産・育児について親類から受けられる援助レベルの想定、どんな父親・夫になりたいのか、ということから考えて、育休を取ることを選んだ。

職場でのキャリアプランについて、

  • 私の職場においては、育休を取ろうが取るまいが出世する人はするし、しない人はしないらしいので、育休とキャリアとを繋げて考える必要がないなと思ったこと。
  • そもそも私は激務と重責に縛り付けられるぐらいなら万年係長でいいと思っており、一部の人に信頼される職人のような人間になりたいと考えている。そのことは前々から妻にも言っている。
  • 昨年度になんの配慮もなく激務職場に兼務(実質、主務職場にいる時間ほぼゼロ)させられた経験があったことから、迷惑だから育休を取らせないなどとは言わせるものか、笑止!

親類からの援助レベルについては、

  • 両方の親も近居しているわけでもなく、また、親自身も全然働いている身なので、さほどのサポートは受けられない。
  • そもそも親や親類に頼る家庭設計をしていない。里帰り出産もしない。
  • ので、何ヶ月取るかはさておき育休を取らんと話にならん!という状況であはある。
  • あ、親類との関係は普通に良好だと思っている。

どんな父親・夫になりたいのかについては、

  • 子が大きくなってから、子に生まれたときの話ができる父親になること。「何も知らん」とか言ったり、知ったかぶりしたりはしたくないこと。
  • 妻と子育ての苦楽を分かち合いたいこと。
  • 妻が病気とか苦しいときに、いつでも困難や遅滞なくそのカバーができ、家事育児を含めて家庭を回せること。そのために、恐らくそのスタートである新生児期はかなり肝心。

……などといったことを考えた。

期間を約半年としたこと

育休5ヶ月と有休2週間、合わせて5ヶ月半の休みを取ったことについては、以下のことを考慮した。

  • 子の生活リズムが安定するまでに3ヶ月というので、その間必死のパッチであろうということ。
  • 子が安定したら今度はお出かけやらで良き思い出が作れるかもしれない&妻の体調の立て直しやら色々あると思うのでそこでハイ全部よろしく!と任せきりになど到底できないと思ったこと。
  • かと言って6ヶ月を超えると育児休業給付金が減ってしまうので、それは家計的にキツいこと。
  • ボーナスの期間率算定の兼ね合い。もっとも得になるように設定させてもらった。
  • 5ヶ月+2週間でちょうど年度末になるので、キリよく新年度始めから職場復帰できること。

なお、育休を6ヶ月取った友人によれば、貯金は増えもせず減りもせずトントンだったとのこと。終わってからその辺の答え合わせもしたい。

2週間の有休期間に入って、実際どう過ごしてる?

なんやかんや首尾よくわりかし周到に準備していたこともあって、この2週間は妻と犬とゆっくり過ごす時間がメインになっている。散歩しながら入院時どう動くかの打ち合わせをしたり、寝る前にミルクの作り方、沐浴の方法などについてYouTube動画を観て勉強したりした。

3月に車を、その後はチャイルドシートやらベビーベッド、空気清浄機など買うべきものは買った。その他デカいものはレンタルするし、哺乳瓶その他については産院で出てきたものを参考に買う手筈になっている。あとは生まれてからバタバタすれば良いと思っている。

我が家は共働きである。8月に一足先に妻が産前休暇に入っていたのと、業務引継のため私が忙しかったのもあり、一時は専業主婦と働く夫の図になったこともあった。その間に妻が準備してくれたことも多く、内心どう思っていたかまでは知らないが「休暇に入ったら追いついて」と言ってくれていた。

私が休みに入ったので、妻には基本的にはゆっくりしてもらうこととしているが、臨月なので妻も妻でお腹の中の子が出てこれるように沢山動く必要があり、結局のところ半々ぐらいで家のことをやり、一緒に犬の散歩がてらウォーキングをし、買い物に行き、というような過ごし方をしている。

「こんなふうに過ごせるのも最後かもしれないねぇ」と妻が言った。確かに、子が親元を離れる頃には我々も老いており、今と同じように過ごせるかどうかはわからない。貴い日を過ごしている。

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