それは2019年11月のこと。
何らかのアレルギーによる鼻炎で、鼻詰まりになってしまいました。
で、血管収縮剤入りの点鼻薬を使っていたんですが、使いすぎで鼻がガバガバになってしまって。
これは、薬剤性鼻炎っぽい症状になってから治るまでの体験談です。
血管収縮剤入りの点鼻薬とは
例えば、佐藤製薬さんの「ナザール」とか、大正製薬さんの「パブロン点鼻クイック」でしょうか。
先っぽを鼻に突っ込んで、ブシュッと噴霧。鼻の奥に薬剤が行き渡るわけです。
まぁお手軽です。
こうかは ばつぐんだ! でも…。
ものすごく効くんですよ。
バッチバチにギャン詰まりの鼻でも、使用してからものの数分でスッキリ通る。
あれ、鼻炎治ったんじゃね?と錯覚するぐらいに。
何なら、元の鼻よりスッキリしてるんじゃね?とばかりに。
というわけで、私はこれをバカみたいに使ってました。
あかん、、頭がぼーっとする、、、
↓
【使用後】
ズオァッ!!!
※あくまでイメージです
まぁそんな感じです。繰り返しますがあくまでイメージ。
それでね、どんどん快感になってくるんですよ。
依存とも言えましょうか。
非常に便利に使って、使いすぎて、ハマってしまいました。
ただね、濫用だけは避けていただきたい。えらいことになった。
ものの書にはなんて書いてあるか
例として佐藤製薬さんの「ナザール」の添付文書を見てみましょうか。
http://search.sato-seiyaku.co.jp/pdf/nazals.pdf
成分 | 分量 | 働き |
ナファゾリン塩酸塩 | 50mg | 鼻腔内の血管を収縮させ、うっ血や炎症 を抑え、鼻づまりを改善します。 |
クロルフェニラミン マレイン酸塩 |
500mg | アレルギーによる鼻づまり、鼻水を楽に します。 |
ベンザルコニウム塩化物 | 10mg | 殺菌作用により、細菌による鼻粘膜の炎 症を抑えます。 |
例えばこのナファゾリン塩酸塩というのが、劇的な鼻詰まり改善をもたらす「血管収縮剤」たる成分らしいです。
同文書には以下のようにも書いてあります。
してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
長期連用しないでください
で、長期連用するとどうなるのか。お医者さんのサイトを見てみましょう。
埼玉県川口市の「かがやきクリニック川口」さんのサイトがわかりやすかったです。
鼻の粘膜の内側に多くの血管(海面静脈叢)があり、その血管が拡張することで腫れが生じて、 鼻がつまります。血管収縮剤を使うことで血管が細くなり、腫れがひいて症状が改善します。
(中略)
ただし、この効果は一過性です。血管を拡張させていく要因となるヒスタミンなどの化学物質を上手くコントロールしないと、時間が経つとまた血管が拡張し、鼻がつまります。だからと言ってこの成分が入った点鼻薬を長期にわたって連用すると、海面静脈叢の血管以外の箇所が肥厚してきて、鼻がつまる薬剤性鼻炎(肥厚性鼻炎)を起こしてしまいます。場合によっては「粘膜下下鼻甲介骨切除術」が必要になります。
血管収縮剤入りの点鼻薬を長く使うと、「薬剤性鼻炎(肥厚性鼻炎)」という状態になってしまうようです。
どれぐらい用法・用量を守らなかったか
「ナザール」の添付文書にはこう書いてあります。
年 齢 | 1回使用量 | 1日使用回数 |
大人(15才以上) | 1〜2度 |
6回を限度として鼻腔内に噴霧してください
なお、適用間隔は3時間以上おいてください |
7〜14才 | 1〜2度 | |
7才未満 | 使用しないでください |
3日間位使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者にご相談ください
で、私はどれぐらい守らなかったかというと、
- 1日10回ぐらい
- 時間の間隔とかは考えずに、鼻が詰まったらすぐに
- 3週間ぐらい連用
それはもう、アホみたいにじゃぶじゃぶと使ってしまいました。
そして、鼻が薬剤性鼻炎のような状態に
分かってはいたんですよ。
だんだん、点鼻薬なしでは生活できない状態になってきていました。
点鼻薬をブシュッとやれば鼻がスッキリして快感。
でもちょっと時間が経てば鼻がギャン詰まり。
これが息苦しくて気持ち悪いからと、もっかい点鼻薬をさす。
これの無限ループ。
最終的には、点鼻薬なしでは息苦しくて眠れない状態になってしまって。
寝る前にブシュッとやる。寝る。
で、2,3時間後に息苦しくて目が覚める。
苦しいからブシュッとやる。寝る。
息苦しくてまた目が覚める…という地獄でした。
意を決して、点鼻薬をやめる
いつまでもこんな生活を続けてはいられないと、点鼻薬をやめることにしました。
「薬剤性鼻炎 治し方」でググると、順天堂大学医学部附属順天堂医院さんのサイトがトップに出てきます。
薬物性鼻炎に対しては薬剤の中止が唯一かつ最善の治療法である。
薬剤性鼻炎を治すには点鼻薬やめるしかありませんよ、とのことです。
というわけで、工夫を加えつつ、やめてみることに。
うまくいったので、以下、レポート。
ブリーズライト(鼻腔拡張テープ)を使う
鼻に貼り付けて鼻腔を広げるテープです。※私のはウエルシアで売ってるジェネリックみたいなやつ
こんなものに何の効果が…と思っていましたが、あわよくば、ぐらいの気持ちで貼ってみました。
効果てきめんでした。
私の場合は、ちゃんと鼻腔が広がってくれました。
うまいこと「反動の鼻詰まり」を回避できました。
鼻詰輪廻(はなづまりんね)から解脱することができました。※そんな言葉はありません
夕方に服用中止+ブリーズライトを開始
タイミングも大事かなと。
寝る前に服用中止しようとすると、息苦しいだろうからまた点鼻薬使っちゃうなと。
鼻詰まりって、起き上がっているときより寝ている姿勢のときのほうがしんどくないですか?
なので、ちゃんと起きているときに点鼻薬をやめることにしました。
以下、点鼻薬やめた当日のタイムテーブル。
時刻 | 行動 |
18:00 | 点鼻薬服用中止。ブリーズライト鼻に貼る |
19:00 | 夕食 |
20:00 | 鼻が詰まってくる。が、ブリーズライトの効果により持ちこたえる。 |
22:00 | 風呂に入る。一旦ブリーズライト外す。入浴後またブリーズライト貼る。 なんか風呂上がりの鼻の感じはスッキリしていた。 |
23:00 | 行けそうな感じと不安な気持ちを抱えたまま、ブリーズライト貼ったまま、早めに就寝。 |
で、どうなったかというと…
うまくいった
上手いこといきました。
夜中に目が覚めることもなく、朝起きてみれば鼻もすっきり。
私の場合は、あっけなく治りました。
何だったんだ、あの苦労は…。
そもそも、点鼻薬をさす原因になっていた、アレルギーっぽい症状が治っていました。
季節性だったのでしょうか、鼻風邪だったのでしょうか。
点鼻薬に溺れているうちに、季節が移ろっていたようです。
以降、点鼻薬のお世話になることはありませんでした。
いや、ブリーズライト、偉大
この件以来、今度はブリーズライトの効果に惚れ込んでしまいました。
そもそも寝ているときにやや鼻詰まりになりがちだったのですが、それがマシになったようで。
睡眠の質が上がったような感じがしています。
というわけで、ほぼ毎日ブリーズライトを貼っています。
まぁ繰り返しになりますが、ブリーズライト高いんで、ウエルシアのプライベートブランドの似たようなやつ使っていますが…。
ああ、えっと、おしまい。