おやしらず。親知らず、親不知。
抜いてもらうの、めちゃくちゃ不安ですよね。
不安すぎて自分と同じ年齢、同じ箇所を抜いたという人の体験談をググったりしてね。私がそうでした。
私と同じようにググってこの記事にたどり着いてきてくれた人のために、詳しめの体験談を残しておくこととします。
1年ほど前、30歳のときに日帰りで左上下のおやしらず2本を抜きました。費用は5580円でした。
何かいろいろとメモっていたので、経過など、記録と記憶を頼りに詳しく書いていきたいと思います。
私の症例:上はストレート虫歯、下は完全埋伏
とある日。
虫歯を治療したあとの詰め物が外れてしまい、歯科医院に行ったのです。
で、歯医者ってさ、ついでにいろいろ診てくれるじゃん。
左上のおやしらず
いろいろ診てもらうと、左上のおやしらずが虫歯になっていているとのことでした。
生え方も中途半端。なくても支障がないものだということ。
こんな歯、邪魔だし、治療するよりは抜いてしまった方が話が早いよ。
まぁ後日レントゲン撮ってみようか。
とのことでした。
左下のおやしらず
そして後日。
レントゲンを撮ってもらったら、
左下にもおやしらずがあるよ。しかも完全に埋まっていて横向き。
抜くとしたら、まぁ、めんどくさいかな。
…ということが判明しました。
どゆこと?
こういうイメージです。
(↑の図だと歯茎の海じゃん。顎骨と接続してないじゃん。)
あくまでイメージです。
つまり、
- 上はストレートに生えているが、虫歯(簡単に引っこ抜ける)
- 下は横向きに、しかも歯茎の中に埋伏している(切開しなきゃ取れない)
ほえ。
歯医者さん曰く、
- 埋伏歯のほうは別に今後アグレッシブな動きをしないから、別に抜かなくても大丈夫よ。
- ただし、もし矯正を専門とする歯医者さんに訊いたら「抜け」というだろうね。1つ前の歯を押すとか、歯列に影響するとかで。
- 抜くとしたら、当院で抜けるよ。わたし口腔外科医なので。
- 顎の骨との癒着が進んでいるので、きれいには取れないかもね。
- あと骨を削るからめちゃくちゃ痛いし腫れるよ。
- あと、手術で神経を傷つける可能性があるので、数ヶ月、頬の感覚が麻痺するかもしれないよ。
- そういうわけで無理して抜かなくてもいいんじゃないかな。
とのこと。
歯医者と口腔外科医って違うのかい?チミは口腔外科医ね。そかそか。
口腔外科とは
外科の一分野であると同時に歯科の一分野でもある。(中略)日本においては歯科医師または医師のシングルライセンスで行うことができる。(出典: Wikipedia)
なにはともあれ。
抜くのは左上の虫歯だけ。左下の埋伏歯は抜かずにそのまま放っておくことにしました。
…そのときは、そのはずだったのですが。
普通の”まちの歯医者さん”で日帰り抜歯しました
私が通ったのはふつうのごく一般的な”まちの歯医者さん”でした。
人によっては大学病院を紹介されて、とか、もう少し大きな歯科医院に紹介されて、という方もいるかと思います。
また、日帰り手術ではなく1泊されるという方もいるかと思います。
私の場合は、口腔外科医の方が週に何日か来るという感じの、本当にフツーの歯科医院です。
口腔外科医の出勤日に日帰り抜歯手術をしてもらうことになりました。
そして抜歯手術の日
ある日の仕事終わりに予約を取り、18時頃に歯科医院を訪れました。
受付を済ませ、施術台?イス?あの、歯科医院にあるリクライニングするあれ。
あれに座り、歯科衛生士さんにクリーニングをしてもらって、例の口腔外科医さんに交代。
で、施術が始まります。いざ。
急遽下の埋伏歯も抜いてもらうことに
…と、突然、なんかあの、左下の埋まってる歯が気になって。
急にですよ。私、そういうところある。
でほんまに思いつきみたいなタイミングで言ってみたんですよ。
あの、下の埋まってる歯も抜いてもらっていいですか?
そうすると口腔外科医、
え、マジで?ちゃっちゃう??
マジか。
んー…まぁ、やっちゃおか。
とのことで、上下も抜いてもらうことになりました。
ええんかよ。すげぇな。
そして抜歯手術
気を取り直して、抜歯手術が始まります。
上の歯はすぐ抜けた
上の歯はすぐ抜けました。ペンチみたいな道具でグリグリグリ、スポーン。
麻酔してるから痛くない。で、止血っぽいことして終わり。
下の歯は全然抜けず最悪
最悪だったんですよ。以下詳述する。想像力豊かでビビリなやつは帰れ!
工程としてはこんな感じじゃないかな。
- 歯茎を切開
- ドリルみたいなやつで歯を砕く
- 顎骨と癒着している部分をドリルとペンチみたいなので剥がしながら、歯の破片を取っていく
- 取れたら歯茎を縫合して止血、終了
で、私の場合は下の歯の処置に1時間ぐらいかかりました。
その間ずっと、ゴリゴリゴリ!!!ぐぎぎ、、、ゴリゴリ!!みたいな音が脳内に響き渡ります(骨伝導!!笑)
麻酔が効いてるので全く痛みはないのですが、この世の終わりかと思いました。
時折、
うわめっちゃひっついてるやん全然取れへんやん、、くそっ(ゴリッ)
みたいな愚痴もありつつ、なんとか終了。
結果
口腔外科医氏曰く、
- 上の歯は綺麗サッパリ抜けました
- 下の歯は、ほとんどきれいにとれました。若干破片は残りました。しゃあない。
- まぁ、若干残った破片が何か悪さすることはないです。
- ただし、だいぶ骨を削ったので、めちゃめちゃ頬が腫れると思いますよ…。
ということでした。恐怖!
費用、処方されたもの
費用は、5580円でした。
いや、思ってたより安い!日帰りで済んで楽ちんでした。
あと、抗生物質と痛み止めが1週間分出されました。
- フロモックス(抗生物質)
- ロキソニン(痛み止め)
口腔外科医曰く、
まぁとにかくめちゃくちゃ痛いと思うよ!
我慢できへんかったらロキソニン一度に2つ飲んでいいから!!
とのことでした。
いやロキソニン一度に2つ飲むとかあるの…?
あと言われたことは、
- 手術当日はうがいしちゃダメ。1週間ぐらいは注意して。
- ご飯は普通に食べていいよ。
- 今日はお酒飲んじゃダメ。
ぐらいな感じでした。
術後の経過
以下、術後の経過を記します。
結論から言えば、私の場合は腫れもほぼ全くなく、薬のおかげでそこまで激痛になることもなく、平穏無事な経過でした。
心配された頬の感覚の麻痺もありませんでした。
術後1週間
こんなかんじ。
手術当日 | 麻酔が効いてる間は唇の感覚がなく、ヨダレがでろーん。 歯医者の言いつけを守って、うがいとお酒は我慢しました。 食べ物はプロテインだけにしておきました。 ロキソニンは寝る前にも飲みました。 |
2日目 | 迫りくる痛みの恐怖。 時間をあけて1粒ずつ、3粒ロキソニンを飲みました。 ↑の采配が上手だったのか、そこまで痛みもなし。 通常通りのご飯を食べました。ご飯は反対側の顎で噛みました。 |
3日目 | もうええやろ、と、いつものバーでビールを嗜みました。 |
その後は平穏無事なもんでした。
1週間後に抜糸
1週間後にクリーニングと抜糸のため同じ歯科医院に行きました。
術後経過は良好とのことで、抜糸されました。
何も異常がなければあとは3ヶ月後に検査に来てくれるだけでいいよ
とのことでした。
2週間ぐらいで両奥歯で噛めるように
2週間も経てば切開した部分を塞ぐ組織がしっかりできあがって、ごはんを両奥歯で噛んでも大丈夫なぐらいになりました。
ただし、くぼんでいるのでごはん粒がとにかくその穴に詰まる。これを強めのうがいで取っても大丈夫なぐらいには復活しました。
ちょうどそのころ、後輩の結婚式に出席したのですが、普通にコース料理とお酒を楽しめるぐらいに復活していました。
1ヶ月も経てば元通りに
1ヶ月経つころには穴も塞がって盛り上がり、ご飯が詰まるようなこともなくなりました。
その後の経過も特に問題なしでした。
あれ、3ヶ月後の検診、行ってない…?
あれ、そういや思い出したんですけど、3ヶ月後の検診行ってねぇな。
いやアレは確か検診当日になって予約していたことを忘れてしまって、ギリギリに「会議が長引いて行けないんです!すみません!」とか言ってキャンセルしたような。
あれ、その後行ってないぞ…??
なお現在(1年後)まで経過は良好です。
以上、体験談でした。
おやしらずを2本、上下いっぺんに、日帰りで、一般的なまちの歯医者さんで抜いた人の体験記でした。
おしまい。
余談
私は子どものときに歯列矯正のため4本、大人になってから親不知を4本、計8本抜いています。
普通の成人は親不知まですべて生え揃うと32本なので、私の歯の数は32-8=24本です。
ところで、私の祖父は95歳にして歯が27本残っているそうです。
やべぇ、31歳にして余裕で負けてる。
8020達成なるか。めちゃくちゃ怖くなってきたな。歯医者行こ。
乞うご期待です。