「DMCAに基づくGoogle検索からの削除のお知らせ」への対処。異議申し立てと経過

Web・情報技術

ある日突然、Googleから「DMCAに基づくGoogle検索からの削除のお知らせ」なんてメールが来て、記事がGoogleの検索結果に表示されなくなってしまいました。

全く身に覚えがなく、異議申し立てを行ったところ、再度Google検索の結果に表示されるに至ったので、私が行った申し立ての内容と経過について記載します。

メールの内容

いやもう、ホンマ突然ですよ。こんなメールが来たんです。

DMCA に基づく Google 検索からの削除のお知らせ

https://killtime.blog/ のウェブマスター様

Google ではこのたび、デジタル ミレニアム著作権法(DMCA)の規定に従い、貴サイトにあるコンテンツの一部が他者の著作権を侵害しているとする申し立て通知を受領いたしました。現在、違法とされたコンテンツを Google 検索結果から削除する作業を行っております。

Google で受け取った通知の内容は、個人を特定する情報を削除した上で、法的申し立て通知を集めた第三者サイト Lumen の 次の URL に掲載される可能性があります。 https://lumendatabase.org/notices/39409847

(中略)

対象となった URL
https://killtime.blog/what-do-you-feel-about-saying-thankyou/

更に翌日、「AdSense サイト運営者向けポリシー違反レポート」のメールなんてのも来た。

めんどくせぇ。

どういう意味?

このブログの記事が著作権侵害をしてるって申立があったから、記事を検索結果から消したよ!んでアドセンスも非表示にしたよ!ってことらしい。

えぇ?ああ、すまん。なんか変なこと書いたやろうか。てかどの記事やろ。ふむ、↓のやつか。

え、ちょ、著作権侵害?なんの?

自分の言葉並べただけの純度100%エッセイがそんなはずはないでしょうよ。「店員さんにありがとうって言おうね」って書いてあるんだよ。Googleも原告も国語ができないのか?

とりあえず申し立ての内容を確認してみる

とりあえずだ。メールに書いてあったLumenの当該ページにアクセスしてみよう。

見ると、同じ原告が訴えた相手のページの一覧が表示されている。ふむふむ英語のページだ。
ページ内検索:”killtime.blog”っと。

これのDESCRIPTIONが訴えの内容で、ORIGINAL URLSが原告側のサイト。

とりあえずDESCRIPTIONが言うには
「本サイトは、下記の韓国ドラマ、ウェブトゥーン連載作品の著作権を侵害しています。」
とのこと。いや、韓国のかの字も書いてねぇよ。何度も言うが「店員さんにありがとう言おうね」って書いただけやねんて。

で、末尾のClick here to …をクリックすれば詳しいURLが確認できるとのこと。

それ用のURL送るからメアド教えて〜って言われてるんでメールアドレスを入力→Submitすれば、Lumenからメールが来る。で、そのメールに記載されているURLにアクセスする。

するとさっきのLumenのページとほぼ同じ画面が表示されるんで、またページ内検索:”killtime.blog”と。するとどうでしょう、

……URLをよく見るとドメイン以下の具体的なページまで記載されとるじゃないか。ふむふむ。

で、まぁもうここには掲載しませんけどね、↑のORIGINAL URLに飛んでみたら韓国の文化放送の公式ページですよ。めっちゃハングル。こちとら1文字も読まれへんのに著作権なんか侵害できるかボケ!

誰やねん申請してきた奴!激おこぷんぷん丸やぞ!ブログのネタにしてやる!ってことで今、乱文をしたためているわけ。

これは明らかに申請の誤りじゃねぇのかよ

分かるでしょうよGoogle。絶対に関係ないやん。言われるがままかよ。自分の意見とかないんかよ。ぷんぷん!

……とは思うんだけども、まぁこれは申請があればそれをオートマチックに正しいものとして処理してるんだろうなと思う。Googleも訴訟に巻き込まれたくないもんねぇ。しゃあないか。

さて、はじめにGoogleから届いたメールには、以下のことが書かれてある。

ウェブマスター様の方でできること
異議申し立て通知を送信

DMCA に基づくリクエストによってご自分のサイトやページが誤って削除されたとお考えの場合は、 DMCA に基づく異議申し立て通知をお送りいただければ、Google でその通知を受け取り次第、コンテンツを検索結果に復帰できることがあります。

弁護士に相談する

この通知に関して法的なご質問がある場合は、ご自身で弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士に相談という選択肢はないので、異議申し立てをしてみようかと思う。

いざ対抗!異議申し立て!

Googleからのメールに記載されている、異議申し立てのためのWebページにアクセスする。こちら。

とまぁこんな感じで、居住国以下たくさんの個人情報を入力する。住所も名前もだ。なんでやねん。ぷんぷん。

で、鍵となるのが「リクエストが正当である理由を詳しくご説明ください 」欄である。ここは注意深く正確かつ毅然とした文面を叩きつけなければならない。私は以下の内容を記載した。

削除対象のコンテンツは、所有者自身が考えたことを書き記したエッセイであり、当該DMCA Complaint (https://lumendatabase.org/notices/39409847 – Copyright claim 5)におけるORIGINAL URLSのいずれのページの内容にも一切関係がないものである。このことから、SENDERの主張する”This site is infringing on the copyright of the Korean Drama, Webtoon where serialize on described below”といった事実は全くなく、当該DMCA Complaint自体が誤りであるため。

いやー毅然としてるね。やったった。

しかしまぁそもそも訴え自体が英語で来ているのに、日本語フォームで返せというのはどういったことか。

翻訳する過程で言葉の対応が怪しくなるというか、語義の同一性が失われてしまうんではないか。なんてことが気になってしまって、名詞句はオリジナル表記のまま、よくわからん日英混じり文を紡ぎ上げた。これを送信した。

まずはGoogleから自動返信メールが来た

こんな感じのメールが来た。

お客様

ご連絡をいただきありがとうございます。

お送りいただいたリクエストを受け取りました。

同様のリクエストを連日多数いただいておりますが、順番に対応を行っております。お客様のリクエストにつきましても、可能な限り迅速に対応いたします。現在、多数のリクエストが寄せられているため、Google からご返信を差し上げるのは、お客様のリクエストが有効かつ対応可能な法的申し立てであると思われる場合のみに限らせていただきます。またその際に、さらに詳細をお伺いしたり、情報のご提供をお願いすることもございます。Google の利用規約について詳しくは、http://www.google.com/accounts/TOS をご覧ください。

よろしくお願い申し上げます。

Google チーム

ちゃんとした異議申し立てやないと返信しまへんで〜って書いてある。

続いて、ページの復活条件に関するメールが来た

何日か経って、こんなメールが来た。↓

Hello,

Thanks for reaching out to us.

We’re working to respond in your language, but we’re currently best able to answer in English. We apologize for this inconvenience.

We have received your counter notice. We’ll forward it to the user who requested removal of your content. If we don’t receive proof that they have filed a legal action against you within 10 business days, we’ll reinstate the material in question. A legal action may be a lawsuit against you or a claim with a qualified alternative dispute resolution provider that names the URL(s) at issue and seeks a court order to restrain your alleged infringement. 

For more information, please refer to our Copyright Help Center at https://support.google.com/legal/answer/4558836.

要約すると、
「英語でスマン。異議申し立ては受け取った。10営業日以内に原告から法的措置を取った証が来ぇへんかったらページ復活さしたるわ」
ってことらしい。いやーなんだか物々しいですな。

ページ復活済みの通知メール

こんなん。

Hello,

Thanks for reaching out to us.

Pursuant to the counter notification you sent us, we have reinstated the following URLs:

https://killtime.blog/what-do-you-feel-about-saying-thankyou/

要約すると「異議申し立てに従ってページ復活さしたったで〜!」ってこと。

経過まとめ

当然ではあるが、私の主張が受け入れられ、記事は再びGoogle検索結果に表示されるようになった。

経過としてはこんな感じ。

2024.2.14 「DMCA に基づく Google 検索からの削除のお知らせ」のメールを受信
2024.2.15「AdSense サイト運営者向けポリシー違反レポート」のメールを受信
《しばし面倒くさくて放置》
2024.2.17異議申し立てを送信 ⇢ 自動返信メールを受信
2024.2.21ページの復活条件に関するメールを受信
2024.3.6ページ復活済みの通知メールを受信

いやー時間かかるね。

これ、個人がやってるブログでしかもどうでもいいエッセイだったから良かったけど、もしも重要なページだったらどうするんだろう。訳のわからん誤爆で消されて、復活に10営業日もかかったら堪らんて。

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